ここは狸峠。 一人のハンターがスモーキーを狩りつづけていた。 しかし彼の頭にはもう既に猫耳のHBがある。 彼の目的は『変身木の葉』。…ついでにソヒーが落とすSマフラーも狙っていた。 友達が木の葉を欲しがっていたため集めていたのだった。(マフラーは自分のため) 「ふぅ…あと62枚かな?」 ジョーカーカードも使っているためわりとよく集まる。 しばらくしてふと、遠くの方に彷徨う者がいるのに気が付く。 「っと…;あっちは危ないな」 彼は自分の技量をよくわきまえているので敵わなそうな敵には近寄らないのだ。 ――ただし、時と場合による。 「ぃやああああああああああああああああ!!」 突然悲鳴が聞こえた。 振り返ると一人のシーフが彷徨う者から逃げていた。 「あの人…あのままじゃ追いつかれる!?」 ―彼は目の前で危険な目に会っている人を見殺しには出来ない性格だった。 すぐさまシーフと彷徨う者の間にアンクルスネアを置いた。 「今のうちに早く逃げるんだ!」 シーフはペコリと頭を下げ、そのまま無事に逃げ切ったようだった。 さて、と♂ハンターも彷徨う者が動けないうちにその場を離れた。 それから彼はさっきの場所に近づかないように狩りをはじめた。 「よし!これで終了…と」 無事に300枚集め、枚数を数えながらフェイヨンに戻ろうとした。 その時、突然腹部に熱いモノを感じた。 「……え…?」 視線を下に移す。 なんと自分の腹が横にぱっくりと開き、血と臓物があふれ出ていた。 彼の目の前には彷徨う者。。。 叫ぼうとしても口から鮮血があふれ、声にならない。 ふと、前に友達に『彷徨う者…二匹出るみたいだぞ』といわれたのを思い出す。 (イタイイタイイタイ…ニゲナキャ…マダボクハシニタクナイ) もがきながら血まみれの手で蝶の羽を取り出す。 意識が朦朧とし、手も震えてなかなかうまく使えない。 (イヤダイヤダイヤダシニタクナイシニタクナイ…ダレカ――) ドンッと衝撃がし、彼の意識はとぎれた。 しばらくして、一人のナイトの少女が来た。 すでにあたりに彷徨う者の姿はなさそうだ。 「…!!そんな…どうしてこんな姿に…」 彼女は頭部と胴体が離れ腹からも臓物をあふれださして死んでいるハンターの少年の死体を見て涙ぐんだ。 「私が…無理を言ったからこんな事に……すまない・・・・・・・・」 胴から離れた彼の頭部を拾い、抱きしめて号泣したのだった。 ……その彼女の後ろに光るモノを持った影が…? END