wiz娘の受難3 因縁  −前回までのあらすじ− GH地下水路でスティングに捕まり、孕まされたWIZ娘であったが、蝶の羽で辛くも脱出する。 セーブ地点に戻った彼女は近くにいた騎士PTに助けを求めたが、彼等は敵対ギルドだった。 個人的な逆恨みもあり、散々に弄ばれるWIZ娘。嫉妬に駆られたプリに殴打されてからの記憶は彼女には無い。  私は、とあるギルドのマスターだ。 ギルドメンバーの一員から面白い物を手に入れたとの連絡を受け、彼等から気を失った♀WIZを預かったのが2時間前。 私は彼女を客室のベットに寝かせた。起きた時に暴れられると困るので手錠と足枷をはめておく。    私と彼女には少なからず因縁がある。 そんな昔の事を思い出しながら彼女の寝姿を見ていると、心の奥底に負の感情がふつふつ涌き上がるのが分かる。 「・・・ん。」 「お目覚めのようだね、お姫様。」 私が声を掛けると彼女は驚いた様に飛び起き、体育座りの状態でこちらを警戒している。 見ると体が小刻みに震えている。騎士PTからよほど酷い仕打ちを受けたのだろう。 「こっ、ここはどこなの?」 「君が知る必要は無い。」 私は冷たく言い放ち、話を続ける。 「起き抜けで悪いが時間が無い。手短に説明するぞ。」  「君の腹の中にはまだ化け物の子供が残っている、それを取り除く儀式をこれから始める。」 「大切な人質を化け物に喰われるわけにいかんのでな。フフフ。」 私が呼び鈴を鳴らすと部屋の奥からアサシンとプリーストが現れた。 「ちょっ、ちょっと待って、儀式って?」 「じきにわかる。」 プリーストは慌てる♀WIZに猿轡(さるぐつわ)を噛ませる。 アサシンは♀WIZの手錠と足枷をベットの金具に固定したかと思うと、彼女の体を覆っていたレオタードを剥ぎ取り全裸にする。 次にアサシンは懐からダマスカス・ナイフを取り出し、刀身を彼女の肌に添える。 準備は整ったようだ。 「はじめろ。」 私の合図とともに、♀WIZの下腹部にナイフが突き立てられた。 みるみる彼女の下腹部は切り開かれていく。 「!! むっ、むぐぅぅぉぉぅぁ」 激しい痛みなのだろう、大粒の涙が彼女の頬をつたう。当然だ、麻酔を使っていないのだから。(/クスクス) アサシンは少し笑みを浮かべながら♀WIZの子宮も切り開いた。 「よし、生理食塩水をここへ」 ♀WIZは漸く儀式の目的を理解した。そんな表情を浮かべている。 「はは、そんな心配そうな顔をするな。威力の調節はちゃんとする。」 私はそう言うと魔法の詠唱を始める。器から水が浮き上がり、圧縮が始まる。 「ウォーターボール!!」 威力をしぼられた水玉が、切り開かれた♀WIZの子宮内にピンポイントで撃ち込まれる。 「っんーーー!! んっ、んっ、んーーーっっ!」 彼女は悲鳴を上げる事は出来ず、うめき声を上げていた。 ぶっ、ぶしゃぁぁあー 次の瞬間、♀WIZの陰部から子宮や膣に残っていたスティングの幼生が水と供に弾き出された。 アサシンが子宮の中を覗き込み、満足そうな笑みを浮かべる。(/サイコー) プリーストは膣口を指で広げ、残留物が無いかを目視で確認している。(/サイコー) 「よし。ヒールを頼む。」 プリーストが詠唱を始める。 ♀WIZの体は、優しく、そして強い光に包み込まれる。おそらく最高位のヒールだろう。 光がおさまると彼女の下腹部の傷は完全に消えて無くなっていた。 アサシンは吹き出したスティングの幼生を即座に特製の器に回収する。 プリーストは♀WIZの口を塞いでいた猿轡を外し、濡れていた陰部と太ももを丁寧に拭く。 いつもながら、この二人の仕事は早い。 「お前達は下がっていいぞ。」 私がそう言うとアサシンとプリーストは、すぅっと部屋の奥に消えた。 「さて・・・。」 「化け物の母にならずに済んで良かったな。サファイア君。」 「!!」 「何故、この人は私の本名を知っているのか? ・・・そう思っただろう?」(/クスクス) 私は狼狽する♀WIZの表情を楽しみながら言う。 「魔術系の職業に就く者は本名を名乗ってはいけない。本名は呪詛の対象になり得るからだ。」(※劇中の設定です) 「君は私の事を覚えていないようだが、私はよく覚えているよ。」 「ゲフェンの魔法学校では10年に一人の天才と呼ばれ、さぞかし気分が良かっただろうなぁ?」 ――――以 下、回 想 ――――――――――  私は名門の一族に生まれ、幼い頃から英才教育を受けて来た。 周囲からは神童と呼ばれ、その将来を嘱望されていた。 彼女が現れるまでは。 その圧倒的なまでの魔法力、存在感。 "カリスマ" 私の愛称が彼女に奪われるまで、さして時間はかからなかった。 幼い私「先生!どうすれば、彼女に勝てるんですかっ?」 先生A「・・・私を含め、君も片思いをしている。」 幼い私「???」 先生A「魔法の行使に精霊の力は不可欠だ。彼女はその精霊達に愛されている。そして彼女も精霊達を愛している。」    「片思いの我々が精霊を振り向かせる為には、彼女の数倍努力が必要だ。」 幼い私「せっ、先生!!」 先生A「ついてくるか・・・わしの修行は、ちと厳しいぞ?」 私は修行を積み、万全の状態で卒業試験に臨む。 試験は色々な魔法を素養を試されるもので、最後の課題はPvP方式(1対1)での魔法バトルだった。 「ぎゃふん、と言わせてやる!」 私はそう息巻いていた。だが、そこに彼女の姿は無かった。 聞けば彼女は魔法学校での単位を全て取得した後、己の知見を更に広めるため旅立ったという。 「かっ、勝ち逃げかよ。ちくしょぉぉぉーーーー!!」 私は魔法学校を首席で卒業した。 だが、私のプライドは二度、踏みにじられた。 ――――回 想 終 了――――――――――― そんな因縁の女が手錠と足枷に自由を奪われ、全裸の状態で横たわっている。しかも、つい先程までは化け物を孕んでいたのだ。 「くくく・・・あーっはっはっは」 「何が可笑しいの?」 私と同じ立場で、この状況に笑わないヤツはいないだろう。 「かつてのカリスマも形無しだな。え、サファイア君?」(/クスクス) 「私はただ・・・魔法を研究し極めたかっただけ。」 私の心の中の憎悪が一気に高まる。 「その優等生ぶった所が気に食わないんだよっ!!」 そう叫ぶと私は彼女めがけてファイアーボルトの詠唱を始めた。                  to be continued