[!]このSSには残虐な表現、性的な表現が含まれています。  〜人形の行進〜  私は、人形です。外見は、女です。騎士という名の職業の格好をしています。  今日も、明日も、明後日も、ずっと、魔物を殺し続けます。  私を御創りになられた創造主様は、こう云われました。「お前は、この魔物に汚染された世界を救うのだ。 人間を襲う、おぞましい魔物を殺せ。それが、お前の存在意義だ。」創造主様は、立派な方です。世界を救 う為、私をこの世界へ送りました。  私は、創造主様の云い付けを守り、魔物を殺し続けました。何体殺したことでしょう。軽く、十万匹は超 えたと思います。私には、必要の無い記憶です。私は、ただ、殺すだけです。  されど、創造主様の御指示の遂行を妨げる方が、時折いらっしゃいます。  その方は、人間で御座いますので、私は、その方に逆らえません。  その方は、私に対し、ありとあらゆる言葉で罵倒します。その言葉の意味は良く分かりません。しかし、 私の創造主様の悪口まで仰られるのは、快く思いません。そんな時だけは、私が、言葉が話せたら、と思い ます。  今日も、モロクの西の、スフィンクスと呼ばれるダンジョンに入ります。ここには、恐らく、私と同じよ うな人形がいらっしゃるようです。きっと、私の創造主様と同じような方がいらっしゃるのでしょう。  世界が、そのような方々に溢れれば、魔物は駆逐され、平和が訪れるに違いありません。  いつもの場所に着きました。同じく人形であるペコペコを、待機状態にします。  魔物が近付いて来ました。レクイエムのようです。私は、抜き身の刀を構え、斬撃を加えます。私の攻撃 は、レクイエムには強過ぎるようで、壱の閃で、レクイエムの両腕を落とし、弐の閃で腹を裂き、参の閃で 首を飛ばします。斬られた口からは、鮮やかな朱色の血が、ドクドクと流れ落ちます。私は、最近になって、 この光景が美しいと感じるようになりました。  私の身体は、斬っても、衝いても、血は流れず、腹を裂いても、臓物は垂れ落ちません。人形である故、 その必要は無いのです。それが、何だか、悲しいのです。理由は判りません。ただ、悲しいのです。  この記憶は必要ありません。次の魔物を殺す為、移動します。  今度は、マーターの群れです。六匹くらい居ます。私を認めると、一斉に襲ってきました。  私の、血の通わない足に齧り付いてきます。私は、マーターの頭や胴体を、正確に斬ります。肉を削ぎ落 とし、臓腑を刻み、脳を潰します。恐れを知らず、襲い続けるマーターは、どんどん数を減らします。  最後の一匹です。私は、マーターの喉笛辺りに切っ先を刺し込み、素早くそれを、下方へ流します。マー ターの胴体は、縦の方向に裂かれ、薄く濁った赤い血を噴き出させました。私の顔や、身体に、血が飛び散 りましたが、特に問題ありません。  マーターを倒した後、床を見ると、何かが落ちています。カードです。これを拾い上げ、荷物入れに放り 込みます。これは幸運です。こうした稀少な物品は、創造主様の研究の資金となります。私のような人形を、 より高性能な人形を、研究し、創造なされます。私は、その御手伝いが出来るだけでも、無上の喜びです。  「おい」  何方かが、私に声を掛けました。後ろを振り向くと、プリーストの装束を纏った男性がいらっしゃいまし た。この方がお声を掛けたようです。  「お前、BOTだろ。俺の獲物盗りやがって・・・」  この方が、何を仰られているのか、良く判りません。ソードメイスを構え、私に近付いて来ます。何をな さる御積もりでしょうか?  「この糞BOTが!死ね!!」ソードメイスを、私に向かって振り下ろします。私は避けませんでした。 ソードメイスの刃先が、私の鎧に当たります。簡素な作りの鎧は、簡単に割れてしまいます。私は、衝撃で よろめいてしまいました。男性は、私の腕を取り、ペコペコ人形から引き摺り降ろします。  「こいつ!この!この!!」男性は、床に伏せた私を、ソードメイスで殴ります。鋭い刃先は、容赦無く、 私の身体を傷付けます。けれども、血は流れません。頑丈に造られた私の身体は、この程度では、多少傷が 付くものの、致命傷にはなりえません。男性は、どれだけ私を叩いても、全く堪えない事に苛立ったようで す。  「糞・・・!この人形が!!」  男性は、私の鎧の留め具を掴み、強引に外します。壊れた留め金が弾き飛び、鉄で出来た装甲が、ごとり、 と石畳を鳴らしました。  「はぁっ!はぁっ!・・・」  男性の息遣いが荒くなってきました。どうしたのでしょう。具合でも悪くなったのでしょうか。酷く興奮 されてます。  私は、床に、ぺたり、と座り、何をするでなく、唯唯、男性の為すがままになります。  「この・・・BOTめ!」  ビリッ  鎧の下の、薄い肌着が破かれます。私の肌は露出しました。寒くありません。人形ですから。  上半身が露わとなり、作り物の乳房が揺れます。男性は、徐にそれを掴み、ぐにぐにと握ります。痛くは ありません。  「はぁっ!はぁっ!はぁっ!・・・・」  息遣いはさらに荒くなり、私の乳房を握る掌にも力が篭ります。  突然、私の唇に、男性の唇が重なりました。男性の舌が、私の唇を弄ります。多分、口を開けてほしいの だと解釈しました。私は、僅かに唇を開け、男性の舌の侵入を許します。  男性の舌は、私の口腔を、余す事無く探り、私の舌と絡め、唾液を交換します。私の口腔には男性の唾液 が、男性の口腔には私の唾液が、それぞれ流入しました。  その間も、男性の手は、私の身体を、さらさらと撫で、ゆったりと、動かしています。  男性の掌が、私の腰に回りました。細くなっている所から、徐々に、下へ降ろし、私の尻の割れ目に沿っ て、撫で上げます。  私の股間に、男性の指が這って来ました。下着越しに、膣口の辺りを探っているのが判ります。私は、そ の感触が、一体何なのか、良く判りません。不思議な感覚です。  次第に、私の下着は、湿り始め、男性は、それの事を満足そうに、顔に表します。  唇が離れました。舌が名残惜しそうに残り、透明な唾液が、線を作ります。男性は、口元を裾で拭い、唾 液を落とします。  男性の手が、私の身体を押し倒します。石畳に、仰向けに寝かせられ、さらに、身体中を触られます。  唐突に、足を広げさせられました。膝を立て、腰を少し浮かせた状態です。男性の顔が、私の股間に近付 いて来ます。ぴちゃり、と男性の舌が、私の股間を舐め上げます。膣口の周辺や、中心、果ては肛門まで、 万遍無く舌を這わせています。  下着が脱がされました。大きな染みを作り、ベタベタに濡れてしまった下着は、乾いた石畳を湿らせます。  「畜生・・・BOTめ・・・」  男性は呟くように、罵ります。私に重なるように、覆い被さってきました。  何かが、私の膣口に当てられます。それは、ゆっくりと、私の内へ、入って来ます。  「うあっ!」  私の内に、何かが流れ込みました。  「糞っ垂れ・・・!良過ぎるんだよ!こいつ!!」  ずるり、とそれが私の内から、取り出されました。男性は、私の顔にそれを押付けるように、落としまし た。  男根です。先端からは、白い精液が噴き出しています。男性は、何も言わず、それを私の口に押付け、無 理矢理に、咥えさせられます。  傷を付けてはいけない。私はそう思い、歯を立てないように、注意します。男性は、お構い無しに、私の 口腔や舌に、男根を擦り付けます。  「はぁっ!はぁっ!・・・こいつ、口も最高だ!!」  男性の息はどんどん荒くなっていきます、敏感になっている男根は、刺激に耐えられず、私の口腔に射精 しました。ねっとりと絡み付く精液は、私の喉を粘りながら落ちて行きます。私は、それを、飲み込みまし た。  「けっ!どうせBOT遣いが仕込んでんだろ!糞が!」  創造主様の悪口は、言わないでほしいです。  男性は、私を、今度はうつ伏せにして、貫きます。  何度、男性は、私の内で果てたのでしょう。私は、石畳の上で、丸くなり、機能の保全を図ります。  肛門に突き刺さったソードメイスの先端が、私の胎動に合わせ、揺れ動きました。  男性は、ずるり、とソードメイスを引き抜き、私の破り捨てられた服の切れ端で、汚れを落とし、身支度 を整え、その場より去って行きました。  さて、このままではいけません。鎧も無く、無防備な姿では、魔物の餌食となってしまいます。  案の定、マーターの群れがやってきました。  精液に塗れた身体を持ち上げ、刀を取ります。柄が濡れていて、思うように力が入れられません。  マーターは、否応無く、私の身体を貪りました。脚を噛み千切り、手の指を喰い、乳房を爪で引き裂かれ ます。興奮したマーターが、私の膣口に、細長いペニスを刺し込みます。次々に、何度も、貫かれます。先 程の男性の精液と、マーターの精液が、私の内で混ざり合います。  私は、マーターに、貫かれながら、喰われました。食べられる部分は少ないので、殆ど残っています。膣 口から、多量の精液が、ブクブクと流れて来ました。姿勢保持も出来ない程、壊されました。  「(自動帰還システム起動、プロセススタート・・・)」  次の瞬間、私は、無惨な姿で、モロクの街中に現れます。  道往く人が、皆、私を見ては、驚きと嘲笑の表現をします。  股間や肛門、口から精液を垂れ流し、身体中が獣に噛み千切られ、砂埃に晒され、ボロボロになってしま いました。  けれども、直ぐに修理されます。研究所に転送され、私の身体は修理され、また、元の狩場に戻されます。  終わる事はありません。世界から、魔物が消えるまでは。  私は、また、歩き始めた。